文字だけで唐津くんちの曳山巡行を表現している書=唐津市坊主町のたなべクリニック

 佐賀県唐津市坊主町の「たなべクリニック産科婦人科」に掲げられた書が、道行く人たちの目を楽しませている。縦1・6メートル、横約5メートルのサイズで、「からつくんち」を曳山やまに、掛け声の「えんや」を曳き子に見立て、全体で曳山ひきやま巡行を表現。シンプルながら今にも動き出しそうな勢いがある。

 原画を手掛けた田邉良平院長(58)は、母親の実家が京町で、幼い頃から曳き子として関わってきた。曳山巡行の道沿いにある現在のクリニックは2003年に建て替え。書が貼られた2階のガラス張りのラウンジは、くんちの期間中、妊婦さんの「特等席」になってきたという。

 だが今年は新型コロナウイルスの影響で巡行中止になり、曳山が前を通ることはない。「思いもよらないことで言葉にできない悲しみや寂しさがあった。見た人がくんちに思いをはせ、元気になってもらえれば」と田邉院長。エールの書は5日まで展示する。(横田千晶)

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