日本銀行佐賀事務所は30日、2020年秋の佐賀県内の金融経済概況を発表した。全体の景気判断については、新型コロナウイルス感染症の影響から回復する動きが広がり「持ち直しつつある」として、3年3カ月ぶりに上方修正した。

 主要な項目の一つである個人消費は「緩やかに持ち直している」と判断した。人出が戻ったことで百貨店やスーパーの売上高は前年実績を超える状態が続いている。巣ごもり需要でテレビやパソコン、洗濯機、エアコンなど家電販売が特に好調という。旅行や観光は厳しさが残るものの、国の「Go To トラベル」などもあり、国内での動きが持ち直している。

 生産分野も持ち直しの動きが見られるが、県内の主要産業の一つである製薬業では、訪日外国人観光客による需要が失われたことに加え、コロナ禍での受診控えなどが響き、苦しい状態が続いている。

 蔵本雅史所長は「宿泊や観光、飲食など対面型のサービスは底を打っているが、他に比べると厳しい状況が続いている」とし、先行きの不透明感が続く中、雇用や所得、設備投資などに関する個人や企業のマインドを注視する必要性を示した。(大橋諒)

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