定期船を運航する樋口健太郎さん

向島の定期船

 向島は人口56人(4月1日現在)の小さな島です。島の中はみんなが親戚みたいで、友達とも兄弟のように育ってきました。中学を卒業すると高校に通うために島から本土に出ます。島に住んでいる時から都会暮らしを体験してみたいと思っていたこともあり、高校を卒業すると、福岡へ就職しました。島と違って生活するのも遊ぶのも便利で、住みやすいなと感じていました。

 しかし、いつかは島に帰って親の定期船の仕事を継ごうと思っていたため、転勤の話を機に島に帰ってきました。今は船長として働いています。

 島に帰ってきて思うことは生まれ育った島なので住みやすさはありますが、やはり不便だと感じることも多く、また、自分も含め島は固定概念が強いと感じることもあります。しかし地域のつながりは強く、お互いに支え合って生活をしていると思うことも多いです。

 一度島を出て、帰って来て「島に帰ってきてよかった」と感じています。一番は趣味の釣りができること。そして、いつもお世話になっている島の人たちのために仕事ができていることです。

 島の中はゆっくりと時間が流れ、好きなことに集中できる、この生まれ育った島に住んで働けることに喜びを感じています。そして、島の人から頼りにされていると感じる瞬間が何よりもうれしいです。きれいな海を眺め、おいしい魚を食べることが毎日幸せで、島に帰ってきて改めて島の温かさや魅力を感じています。

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