事件発生前、女性=当時(36)=の家族が鳥栖署に相談していたことに関する佐賀県警の調査結果。家族は同署を訪れたり電話でやり取りしたりしており、長いときで4時間以上に及んだこともあった。証拠として持ち込まれた音声の録音は冒頭部分しか聞いていなかった。

 県警の調査によると、家族から最初に相談があったのは昨年7月中旬。女性から家族に対する「お金が欲しい」という無心の話だった。この時点で鳥栖署は、家族間の金銭トラブルで「刑法上、処罰ができない」という認識だった。

 7回目の相談となった同9月下旬。女性の夫が別の女性から脅されているという相談に変わった。鳥栖署は、脅しの証拠として音声の録音を求めた。

 家族から録音した音声が提示されたのは、同月下旬だった。夜間に相談したいと申し出た家族に対し、当直体制の時間帯で人数が少なかったが「どうしてもということで、刑事課で対応する予定」だった。

 しかし、この日は事件が相次ぎ、刑事課が出払っていたため、当直だった生活安全課の署員が応対した。録音音声の冒頭部分を聞いたが、その場では事件性の判断ができず、当日の当直主任に確認した上で、再度来署することを依頼した。その後、家族からの相談はなかった。

 録音音声の冒頭部分しか聞かなかった理由について、県警は調査結果で「限られた体制でずっと聞くことはできない」と説明した。

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