協力し合い、それぞれが作家として高い評価を得る中村清吾さん(右)美穂さん夫妻=有田町のアトリエ

 夫の中村清吾さんがろくろで成形した器に美穂さんが絵付けを施す。有田で昔から見られた分業制だが、夫妻は仕事も家事もシェアをする。2人は「男女の役割は時代とともに変化している」と笑い合う。

 県重要無形文化財保持者で「ろくろの名手」である清吾さんの祖父・清六さんが開いた清六窯で働きながら、家事や子育てでフォローし合い、それぞれが独立して制作に励む。

 美穂さんは「若年層に焼き物の良さを伝えたい」と今年から独自にアクセサリーの制作を始めた。清吾さんは「お互いに陶芸家で、ライバルとしての焦りよりも妻に支えられている安心感がある」と見守る。

 受賞で思い浮かべたのは、2003年に同席した祖父の佐賀新聞文化賞授賞式だ。同じ壇上に立つ清吾さんは「2人でやっているから夫婦で評価してもらえたのはうれしい」と喜びをかみしめる。「白磁の新しい形を見つけて、それが社会に必要とされたら一番いい」と2人のやり方で新時代に挑む。(花木芙美)

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