タニグチが操業している小城採石工場。2024年3月で事業を終了する方針が示された=小城市小城町岩蔵

小城市小城町の採石場について、今後の方針などが示された対策委員会=同市のゆめぷらっと小城

 採石事業などを手掛けるタニグチ(多久市)は26日、小城市小城町岩蔵にある採石場の操業を2023年度で終了する方針を明らかにした。場内で断層が確認され、周辺住民から安全性を懸念する声が出ていたことなどを考慮した。採掘によって急勾配になった南側の一部区域の安全対策については市と協議を続ける。

 周辺14地区の区長や学識者、市、佐賀県などで構成する対策委員会で方針を示した。同社が事業終了の意向を表明したのは初めてで「住民の意見や経営状況を総合的に判断した」と説明した。来年3月までの採取認可を3年間延長するが、それ以降は再延長せず、24年3月までをめどに植樹などの安全対策も講じる。

 同社は8月の委員会で、南側の区域を新たに掘削する方針を示したが、住民から懸念や不安の声が出たため撤回した。この区域は安定的な勾配とされる傾斜角度を超えているため、市や専門家と対応を協議する。委員からは、事業終了後も安全確認を徹底するよう求める意見などが出た。

 採石場は1961年に別の業者が操業を始め、80年にタニグチが受け継いだ。敷地面積は26万1535平方メートルで、現在は約9万3千平方メートルでコンクリート用の石材などを採取している。97年に土砂が流出する事故が起きたことなどを受け、委員会で対策を協議している。(谷口大輔)

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