食材を載せて離陸するドローン。後方の山の中腹にあるキャンプ場まで10分程度で到着した=多久市西多久町

着陸したドローンから荷物を取り出す関係者=多久市西多久町の船山キャンプ場

実証実験の様子を振り返り、今後の展望を話した多久市まちづくり協議会の笹川俊一代表(中央)ら=多久市西多久町の船山キャンプ場

 小型無人機ドローンを使った配送の実証実験が26日、多久市で始まった。買い物支援などの地域ニーズに対応しようと、地元市民による任意団体「多久市まちづくり協議会」が企業の協力を受けて実施し、初回は食材を運ぶ手順を確認した。今後も実験を続けて課題を洗い出し、実用化の可能性を探る。

 人口減少や農業者の高齢化といった地域課題を踏まえ、山間部や農産直売所への物資の配送を想定。西多久町の運動場から直線で約3キロ離れたキャンプ場までを事前に設定した飛行ルートで往復し、スッポン鍋の具材や農産物を届けた。重さ2・7キロまでの荷物を運べるドローンを使い、それぞれ10分ほどの飛行で目的地に着いた。

 飛行時の事故やトラブルを防ぐため、福岡市の企業「トルビズオン」が開発したサービスを活用。私有地上空の飛行許可を取って登録しドローンの飛行ルートを確保するサービスで、市や地域住民の協力を受けながら所有者から許可を得た。さらに登録者を増やして今後2年間で約10本の飛行ルートを設定し、幅広く実験ができる環境を整える。

 課題に挙がっていた料金の徴収は、スマートフォンで予約や支払いができる仕組みを構築する計画。ドローンにカメラを搭載して利用者に撮影した映像を提供するサービスも視野に入れている。

 実証実験は、市とまちづくり協議会、トルビズオンが7月に結んだ連携協定を受けて実施した。ドローン事業でトルビズオンとつながりがある九州電力が機体を飛ばした。まちづくり協議会の笹川俊一代表(37)は「たくさんの協力者がいるから取り組むことができる」と感謝し、「この地域から新しいサービスを生み出していきたい」と話した。(谷口大輔)

このエントリーをはてなブックマークに追加