パズルゲーム「ぷよぷよ」に挑戦する「ユニカレさが」の受講生たち(手前)。10月23日にeスポーツ部が発足した=佐賀市駅前中央の同校

 障害者の就労準備の一環として、コンピューターゲームの腕前を競う「eスポーツ」を活用する動きが佐賀県内でも始まっている。世代や性別、障害の有無を超えて楽しめるeスポーツの特徴を生かし、一般就労に必要なコミュニケーション能力や課題を見つけ解決する力を養うのが目的で、新たな取り組みとして注目を集めそうだ。

 「4色が多種多様に落ちてくる。自分がほしい色がない場合はどうすればいいか」。23日午後、佐賀市の障害者ビジネススクール「ユニカレさが」。県eスポーツ協会事務局次長の林孝寿さん(28)がパズルゲーム「ぷよぷよ」の画面を見ながら解説した。受講生は熱心に聞き入る。この日、正式に同校の「eスポーツ部」が発足した。

 ユニカレさがの大野博之代表理事によると、親交のある熊本県内の障害者ビジネススクールが9月から同様の取り組みをしており、九州内での連携を視野に佐賀県内でも活動を始めたという。金曜日の午後に約90分間、監督に就任した県eスポーツ協会の林さんらが指導に当たる。

 部員は12人で、それぞれが発達障害や自閉症、精神障害などを抱える。コミュニケーションの問題で学校生活や就労がうまくいかなかった経験がある人も多く、大野代表理事は「社会との接点をつくる方法としてeスポーツは有効だと考えた」と話し、チームワークやルールを守ること、最後までやりきる力、勝負に勝って他者に認められる喜びなどの獲得を期待する。

 今後は「ぷよぷよ」の全国大会県予選など対外的な大会への出場も予定する。自閉症と注意欠陥多動性障害(ADHD)を抱える部長の原田翔平さん(31)=佐賀市=は「ゲームで強くなるためには学んで、試して、経験しないといけない。それは仕事と一緒で、この部活で大事なことが身に付けられる。やるからには全国大会での優勝を目指す」と意気込んだ。(大橋諒)

ユニカレさがでeスポーツ部発足(2020年10月23日)
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