(左から)白磁梔子(くちなし)型香合、染付栗鼠(リス)ニ葡萄香合、白磁百合型小鉢

手のひらサイズの逸品を紹介する14代今泉今右衛門さん=有田町赤絵町の今右衛門古陶磁美術館

 手のひらに収まるサイズの有田焼の優品を集めた企画展「めぐりあう掌(たなごころ)の逸品展」が24日から、佐賀県有田町赤絵町の今右衛門古陶磁美術館で始まった。古伊万里と鍋島の古陶磁や、館長の十四代今泉今右衛門さん(57)の初公開作品を含む歴代の作品172点を展示。コロナ禍の開催のため、初めて一部の作品紹介とギャラリートークの動画をオンラインで公開する。11月29日まで。

 1997年からの企画展の中で、再開催の要望が多かった2007年の「掌の逸品展」の邂逅(かいこう)展として企画。十代の晩年頃から十四代までが作品の参考に収集した17世紀前期からの古陶磁と、十一~十四代の作品を、有田焼草創期の小品「手の中の素朴」、茶道具が中心の「数寄な赴」など5部門に分けて配した。

 17世紀前期の「白磁梔子(くちなし)型香合(こうごう)」は、花びらの筋まで細かい彫りが見られ、合わせも作るなど丁寧な作陶がうかがえる。「染付栗鼠(りす)ニ葡萄(ぶどう)香合」は葡萄の葉形で、その上にかたどった栗鼠が乗る凝った作りが特徴。十四代今右衛門さんは、玉露器、水滴、ふすまの引き手などを初公開した。

 十四代今右衛門さんは「手のひらの中で触って楽しんでいたものを集めた。焼き物の楽しさを感じ取ってもらえれば」と話している。

 同館のホームページでは動画で10点ほど作品を紹介しており、今右衛門さんのギャラリートークは11月中旬に公開する。観覧料は一般500円、高校生以下無料。月曜休館(祝日の場合は翌日)。問い合わせは同館、電話0955(42)5550。(古賀真理子)

今右衛門古陶磁美術館で「めぐりあう掌の逸品展」(2020年10月22日)
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