ボーイフレンドを家に招く時、用意すべき料理は何か。「それは鍋料理」という話が阿川佐和子さんのエッセーに載っていた。なぜなら鍋は共同作業のため連帯感が生まれ、2人の距離が近づく。相手の性格や好みも分かる。最後の肉の1枚を断りもなく奪ってしまう男性は自己中心型、「君にあげる」という人は思いやりがある。なるほど◆エッセーの本論は「鍋を囲むと本性が現れる」。確かに、鍋奉行はいる。でも、はいはいと従おう。順序を考えて具材を入れた方が見た目もきれいな鍋になる◆朝晩の冷え込みが少しずつ厳しくなり、鍋が恋しくなってきた。あの店で食べたカキの土手鍋はうまかったなぁ。昔食べたカモ鍋も絶品だった。モツ鍋もあったまる。よし食べに行こう◆飲食業界を支援する「Go To イート」で、1万円で1万2500円分食べられる「SAGAおいし~と食事券」は往復はがきでの申し込みに続き、きょう23日からネットでの予約受け付けが始まる。使わない手はないだろう◆とはいえ、鍋は3密になりやすく、今後は「一人鍋」が主流になるかもしれない。距離が近づかず、連帯感も生まれない一人鍋か…。それでも県内経済に貢献しなきゃ。行ったことのない飲食店に出合う機会にもなるだろう。食欲の秋にそんなことを思う、ただの食いしん坊である。(義)

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