カブトガニの繁殖地、多々良海岸=伊万里市木須町

 約2億年前の化石生物とほぼ同じ姿をしていることから「生きている化石」と呼ばれるカブトガニ。瀬戸内海沿岸や北部九州沿岸など全国でも数少ない生息地の中でも、伊万里湾は日本随一の生息・繁殖地です。

 メスの後ろにオスがくっつき「つがい」となって常に行動します。産卵期には砂浜で一匹が1~2万個の卵を産むことから、長寿、夫婦和合、子宝の象徴とされ、鉢を伏せたような形と亀のような格好から「鉢亀」とも呼ばれています。

 伊万里市木須町の多々良海岸一帯は伊万里湾内でも最大の繁殖地とされ、展示場「カブトガニの館」や「カブトガニ神社」が設置されています。

 毎年夏場の大潮の時期にはつがいが産卵にやってきます。産卵、繁殖を助けるため、伊万里高生物部や伊万里市カブトガニを守る会、牧島のカブトガニとホタルを育てる会による海岸一帯の環境保全や保護活動が認められ、多々良海岸は2015年10月、「伊万里湾カブトガニ繁殖地」として国の天然記念物指定を受けています。(地域リポーター・中尾良樹=伊万里市山代町)

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