保存修復作業が終わり、唐津神社で神事が行われた13番曳山「鯱」=18日午前、唐津市(撮影・鶴澤弘樹)

 唐津くんちの13番曳山(やま)「鯱(しゃち)」(水主(かこ)町)が保存修復工事を終え、18日に唐津市南城内の唐津神社で神事が行われた。作業は32年ぶり4度目で、石川県の輪島塗や金箔職人が作業に当たった。体全体の赤色や金箔(きんぱく)文様が秋晴れの下、輝いていた。

 鯱は1876(明治9)年創建。今回は1930(昭和5)年の新造した姿を目指した。指名競争入札で田谷漆器店(輪島市)が請負業者となった。事業費は約5300万円。作業は昨年11月から始まり、今月11日に完了した。前回88(昭和63)年の修復で覆われた目の上の横長楕円(だえん)の文様「虎斑(とらふ)」などが復活した。

 鯱は神事を終えた後、作業場だった近くの西ノ門館「曳山の蔵」に戻った。コロナ禍で今年のくんちは神事のみとなり、鯱もお披露目巡行は行わなかったが、町の見学会には多くの人が訪れ、鮮やかな姿をうれしそうに眺めていた。

 同漆器店の田谷昭宏社長(57)は「皆さんに喜んでもらえる修復ができた」と言い、保存修復実行委員長を務めた古瀬俊明さん(67)と吉冨大悟正取締(53)は「立派な姿にしてもらったが、披露巡行やくんち本番でお見せできないのが残念です」と話した。(成富禎倫)

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13番曳山「鯱」完成 唐津神社で神事行う(2020年10月18日)
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