佐賀県内の大麻関連の検挙人数は今年、8月末(暫定値)までで25人に上り、昨年1年間の22人を既に上回っている。大半は30代以下の若い世代で、9月以降も大麻の輸入や営利目的の栽培などの容疑で逮捕者が相次いでいる。ここ数年は増加傾向が続いており、県警は「大麻汚染が深刻化している」と警戒を強めている。

 県警組織犯罪対策課によると、大麻関連の検挙人数は2017年は3人だったが、18年は17人、19年は22人と増加している。今年8月末までに検挙された25人のうち、30代以下は23人で9割以上を占める。19年までの過去5年間全てで、検挙人数に30代以下が占める割合が8割を超えている。

 「動画投稿サイトのユーチューブを見て、大麻を使ったらどうなるかと興味を持った」。乾燥大麻を所持した罪に問われた唐津市の男性被告(20)は佐賀地裁での14日の裁判で、違法薬物とは知っていたものの「ばれなければ大丈夫」と軽い気持ちで入手したという。

 神埼郡吉野ヶ里町の男性被告(27)は、国際郵便で乾燥大麻を輸入して所持し、9月に逮捕された。海外のウェブサイトで販売されているのを偶然見つけて購入を申し込んだが、大阪税関の検査で押収された。裁判では「こんな大ごとになると思わなかった。甘く、軽く見ていた」と後悔していた。

 警察庁の19年のまとめでは、覚醒剤の1グラム当たり6万4千円の末端価格であるのに対し、乾燥大麻は6千円と10分の1以下になっている。県警組織犯罪対策課は「会員制交流サイト(SNS)などに『依存度が高くない』など誤った情報が流れ、若年層が安易に手を出している」と分析する。

 大麻の検挙人数は全国的にも増加傾向で、今年上半期(1~6月、暫定値)は大麻所持などの容疑で2261人(前年同期比183人増)を摘発している。9月には俳優が逮捕されたほか、10月5日には近畿大サッカー部で5人が大麻を使用していたことが発覚し、無期限の活動停止などが決まった。

 SNSを通じて入手する動きも広がっており、県警は「若年層の乱用傾向が見られる」と懸念を示している。(小部亮介、松岡蒼大)

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