人工林にドローンで農薬を散布し、下刈りの省力化を目指す佐賀県の実証試験で、県は16日までに「実用化は技術的に難しい」として本年度で試験を終了することを決めた。2021年度までの予定だったが、散布の際に風で飛散する課題があり、解決は困難と判断した。学識者らを交えた検討会議で27日に報告する。

 県林業課によると、ドローンで山間部を飛行する場合、傾斜があるなど地形が複雑なため、地面からの高度が一定必要になる。山間部は風が強く、高度があるほど薬剤が飛散しやすい上、安定飛行も難しいと判断した。林業課は「近々に解決できないと分かった。成果と課題を把握できたので試験を終了する」と説明している。

 試験は林業試験場が3カ年計画で19年度から取り組み、薬剤の選定や、手作業での散布による影響の検証、ドローンの飛行試験を実施してきた。21年度は実際にドローンに薬剤を積んで散布する予定だった。20年度中は、散布済みの木の生育状況調査などをする。

 試験を巡っては、地域住民らから環境への影響を懸念する声が出ていた。(円田浩二)

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