問題発覚から17年がたち汚染土の除去方法が決まった伊万里市営散弾銃射撃場=同市大川内町

汚染土の除去手順が決まった伊万里市散弾銃射撃場環境対策検討委員会=市民センター

 伊万里市大川内町の市営散弾銃射撃場に大量の鉛散弾が放置されている問題で、市の環境対策検討委員会は6日、鉛に汚染された土壌の除去手順を確認した。市の厳しい財政状況の中で多額の費用がかかる工事を行うため、汚染濃度が高い部分に絞って除去することになった。

 前回2019年2月の委員会で汚染土除去の方針が決まったのを受け、市が手法や費用について検討してきた。市は、土壌汚染対策法の基準値を上回る汚染土を「全面除去した場合」と「高濃度部分だけを除去し、残りは沈砂池を設けて対策した場合」を比べ、費用が安い「部分除去」を選択した。除去した土は場外に搬出し、専門業者に処分を依頼することにした。

 ただ、それでも事業費が10億円程度になると見込んでおり「財政状況を考えると、一挙に工事を行うことは現実的に難しい」(スポーツ課)と判断。除去対象地2万6100平方メートルのうち、特に汚染濃度が高い着弾地点一帯(3600平方メートル)を数年かけて取り除き、効果を検証しながら必要に応じて除去エリアを広げていく方法を取った。工事の着手時期は未定。

 市が示した案に対し、有識者から異論は出なかったが、工事中の雨による土壌流出対策や汚染土の最終処分方法などについて、さらに詳しい計画を作成するよう求めた。

 委員会を傍聴した地元住民の江口久宣さん(65)は「問題が浮上して17年。地元が求めてきた汚染土の除去について、やっと前に進んだと思っている」と話した。(青木宏文)

散弾銃射撃場問題で汚染土砂除去方針決定(2020年10月6日)
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