島つばき工房代表の德村敏勇樹さん

 唐津市の最北端に位置する加唐島。イカで有名な呼子町から定期船に乗って20分もたたないうちに、住民123人、60世帯(4月1日現在)の小さな島に到着します。6世紀前半に活躍した百済25代国王武寧王の誕生の地といわれ、今でも韓国との交流が盛んです。

 風光明媚(めいび)な景観が広がり、のんびりとした空気に包まれたこの島には、ヤブツバキが自生しています。島づくり事業実行委員会が結成され、11人のメンバーを中心に下草を刈ったり、雑木を切ったりしてヤブツバキの手入れを行っています。小さい頃は、学校自体が休みになって生徒全員でツバキの実を拾う日もありましたが、今は個人の所有者のもぎとりが終わったら、他の人でも入園できる仕組みになっています。

 実の収穫は秋のお彼岸の10日ほど前から始まり、10月半ばごろまで続きます。収穫後、実を10日ほど干して種子を取り出し、蒸さずに非加熱で搾ります。そして3回濾(こ)して不純物を取り除き、オレイン酸豊富な良質な油となります。出荷時には成分分析を依頼して、品質をしっかり確認しています。私も肌に塗って使っています。

 生産量よりも成分を優先させて、非加熱でツバキの種子を搾っています。より良質な油を採るには、実を天日でしっかり干すことが重要で、秋の島はよい天気に恵まれ、実がよく乾き作業も効率的になります。

 地域の役員、漁業者、定期船関係者などが集まり、仕事の合間を縫って、島の活性化を目指して活動をしています。加唐島自慢のつばき油を多くの人に知って、使ってほしいなと思います。

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