座間9人殺害事件で被告の弁護側冒頭陳述の要旨は次の通り。

 

■承諾殺人

 9人には死を望む気持ちがあった。会員制交流サイト(SNS)で不特定多数に死を望む気持ちを表明していた。被告とのやりとりの内容も、場所や方法など、かなり具体的だ。9人が被告の元を訪れたのは、被告が強制したわけではなく、やりとりを経て自らの意思で来ていた。今回は自殺ではないが、死について、被告の手で実現されることも想定した上だった。9人からは殺害の承諾があり、承諾殺人罪が成立する。

 

■刑事責任能力

 被告は何らかの精神障害にかかっていて、今回の事件を起こしたとみられる。心神喪失か、刑を減軽する必要がある心神耗弱の疑いがある。本当に被告の責任能力に問題がなかったのか調べるため、精神鑑定を申し入れた。

 

■裁判員への願い

 9人がどんなことがあって死を選ぼうとしたのか、どんな事情、どんないきさつがあって、どんな行動を起こしたのか。一人一人、丁寧に検証していく。特定の人を通じて見た印象だけでは正しくない。たくさんの人の供述で浮かび上がらせたい。刑事裁判では、この裁判所に提出された証拠のみで判断する。しかし、この裁判の前に新聞やテレビなどでこの事件はさかんに報道された。そのような情報に基づいて判断してはいけない。そういう印象を、長く続く証拠調べに持ち込むことはやってはいけない。まっさらな状態で見ていただき、証拠で判断してもらいたい。公正、公平な裁判をしてもらえるようお願いしたい。【共同】

このエントリーをはてなブックマークに追加