唐津市の峰達郎市長は28日の定例会見で、原発の再稼働など事前の同意の範囲を立地自治体以外にも拡大した「茨城方式」について、九州電力玄海原発(東松浦郡玄海町)の周辺での適用は不可能との認識を示した。原発に特化した玄海町との協議会の設置については「お互いに情報共有や意見交換ができる立場を維持していく必要がある」と述べるにとどめた。

 「茨城方式」は2018年3月、日本原子力発電東海第2原発(茨城県東海村)の半径30キロ圏内の5市と日本原子力発電が結んだ新たな安全協定で、再稼働や運転延長の際、東海村に加え5市の事前同意が必要になった。1自治体でも反対すれば、再稼働や運転延長はできなくなる。

 峰市長は会見で「茨城方式は東海村から周辺自治体に打診があった」と説明し、「玄海町からは各自治体に案内はない」と述べた。市危機管理防災課によると、市として玄海町や県に茨城方式の安全協定締結を要請したことはなく「市としては適用したいが、町がしないと言っているので難しい」と説明した。茨城方式の適用や協議会の設置を巡っては、唐津市議会が玄海原発対策特別委員会で求めていた。

 一方、玄海町は茨城方式に関し「立地自治体としての判断をするだけで、町から周辺自治体に打診はしない」とし、「県が県内市町を代表して事前了解をしている」との認識を示した。協議会設置については「原発を含む地域振興の意見交換会はしており、あえて原発を抜き出す必要はない」としている。(中村健人)

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