水俣病の語り部で、漁師の杉本肇さんによる講話に聞き入る肥前中の3年生=唐津市の同校

 唐津市の肥前中は24日、水俣病についてオンラインで学ぶ「ミナマタ学習」を同校で開いた。新型コロナウイルスによる影響で熊本県水俣市を訪れる修学旅行が中止になり、現地の語り部による講話を教室で聞き入った。

 3年生37人が参加した。毎年、水俣市や鹿児島県の知覧を訪れて平和学習などを行うが、コロナウイルスの感染拡大で県外の旅行は中止に。今年は鹿島市や近くのいろは島を巡る3日間で、宿泊はせず帰宅する形にした。4月から水俣病について学び、学校側が「学びの集大成の場を設けたい」と呼び掛け、一般財団法人「水俣病センター相思社」の協力で実現した。

 ビデオ会議アプリ「ズーム」を使い、水俣市の漁師の杉本肇さん(59)が体験談を語った。祖母が水俣病を発症した時に「手足ががたがた震えて台所で動けずにいた。これまで家は人が集う場でにぎやかだったが、祖父は『戸を閉めとけ』と言うようになった。人まで変わってしまって、それが一番の被害だと思う」と振り返った。杉本さんと生徒の間で質問などのやりとりもあった。

 体験談を聞いた河村依央那(いおな)さんは「患者の人が差別されてきた悲惨な出来事だと感じた。オンラインでも詳しく話を聞けて良かった」と話した。(横田千晶)

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