佐賀県警

 佐賀県内で、鍵を掛けていなかったことによる盗難が高い割合で推移している。県警が今年8月末(暫定値)までに把握した空き巣や忍び込みなどの住宅侵入窃盗127件のうち、無施錠で被害に遭ったケースは75・6%に当たる96件で、全国平均の50・6%を上回った。県警は「家にいるときや短時間の外出の際も戸締まりを忘れず、車や自転車にも必ず鍵を掛けて」と呼び掛けている。

 県警生活安全企画課によると、県内での全窃盗事件のうち「住宅侵入窃盗」「車上狙い」「自転車盗」の三つの手口が約40%を占めている。いずれも8月末時点で無施錠での被害が80%前後に上り、全国平均を18~25%上回っている。

 住宅侵入窃盗の全国平均との開きが最も大きく、県内は25%上回る75・6%に上った。年間で180~270件台で推移している2019年までの5年間の被害を見ても、全国では無施錠のケースが50%を切っているにもかかわらず、県内は15~18年に65%を超え、19年も59・5%だった。

 無施錠率が全国より高い理由について県警は、人の往来が限られ、見知らぬ人物に注意を払う近所の目もあると考え「被害に遭うとは思わずにいる可能性がある」と、都市部と地方との警戒心の違いを指摘する。

 県内では今年、複数の高校の部室を狙った窃盗事件も発生している。8月下旬には、野球部のグラブやバットなどを転売目的で盗んだ疑いで、佐賀市の男が逮捕された。

 ある高校の部活の顧問は「生徒たちは(盗難が発生した日に)施錠をしていたかどうか、自信がないと話している」と説明する。被害が確認されて以降、部室にグラブなどの私物を置いて帰ることをやめさせたといい「今後も部室の施錠と私物の持ち帰りを徹底していく。その上で防犯カメラの設置も検討していきたい」と話す。

 県警は「鍵の性能などはよくなっているが、掛けなければ意味がない」と指摘し、施錠率の向上を目指して啓発活動を強化していくとしている。(小部亮介)

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