協定を結んだ(左から)山口祥義佐賀県知事と県有明海漁協の西久保敏組合長=佐賀市富士町

 佐賀県と県有明海漁協(西久保敏組合長)は25日、漁協が主体的に山を管理する「漁協の山づくり」を定めた協定を締結した。漁業者らが2021年度から33年度まで植林や下刈り作業を担い、山の栄養分が川から有明海へと流れ、ノリ養殖につながる重要さを啓発する。

 漁協が携わるのは、佐賀市富士町の「21世紀県民の森」にある2・7ヘクタールの県有地。有明海に注ぐ嘉瀬川の上流部に位置している。漁協が苗木代を負担し、組合員や職員ら約100人が植林などに参加する。

 計画では、育ったスギとヒノキを伐採した上で、漁業者らが21年から23年の5月に0・9ヘクタールずつヤマザクラやクヌギなどの広葉樹を植える。植林から10年は毎年7~8月に下刈りをし、木が成長した後は、昆虫採集や木工体験など、子どもの教育の場としての活用も想定している。

 富士町での協定締結式で山口祥義知事は「ノリ漁師の子どもたちがノリの源は山の栄養分だと日々学び、いずれ海で活躍するという大きな構想」とあいさつした。西久保組合長は「近年の豪雨災害で流木や土砂が海に流れ込むのを目の当たりにし、森、川、海は一つだと実感した。しっかりと有明海を守っていきたい」と述べた。

 流木などの被害が出た17年7月の九州北部豪雨を受け、県が17年度から始めた「森川海人っプロジェクト」の一環で取り組む。(円田浩二)

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