小笠原貞慶宛て織田信長書状(唐津市所蔵)

唐津市大名小路で出土した「丸に三つ引両紋」の家紋瓦

 唐津市に唯一残る織田信長(1534~82年)の書状の特別展示が、唐津市東城内の唐津城で開かれている。1575(天正3)年、信濃(長野県)の守護大名だった小笠原氏に送ったもので、武田家攻略を念頭に信濃や関東方面の大名たちへの調整や協力を命じる内容。信長を取り巻く当時の状況が分かる貴重な資料となっている。10月30日まで。

 資料は19世紀、唐津藩主となった小笠原家に伝わり、戦後に同家の末裔(まつえい)が市に寄贈した。

 書状には伊勢長島一向一揆との戦い、上杉謙信の上野国侵攻、武田勝頼攻め、石山本願寺との戦い、北条氏との友好関係について書かれている。市生涯学習文化財課は「信長を巡る、さまざまな歴史的事象が一枚に書かれている」と話す。

 また、唐津市大名小路で出土した「丸に三つ引両紋」の家紋瓦も併せて展示。紋は明智光秀の孫で唐津藩・寺沢家に仕えた三宅藤兵衛(1581~1637年)の家紋と同じで、藤兵衛の屋敷を飾った可能性も高いという。こちらは9月29日まで展示する。

 唐津城の入館料が必要。一般500円、小中学生250円、未就学児は無料。(成富禎倫)

このエントリーをはてなブックマークに追加