九州新幹線長崎ルート武雄温泉―長崎間の暫定開業時期について所感を述べた青柳俊彦JR九州社長=福岡市の本社

 九州新幹線長崎ルートのフル規格区間(武雄温泉―長崎)について、事業主体の鉄道・運輸機構とJR九州は24日、2022年秋ごろに暫定開業する見通しになったと正式に発表した。JR九州の青柳俊彦社長は「準備を手落ちなく進めたい」と述べつつ「あくまで部分開業」と強調し、国土交通省と佐賀県が整備方式を検討している新鳥栖―武雄温泉間の協議の進展を求めた。暫定開業時期は国交省も、与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT)の会合で報告した。

 武雄温泉―長崎間は12年6月に着工し、総工事費約6200億円、延長約67キロ。鉄道・運輸機構によると、31カ所のトンネルや168カ所の橋などの土木工事は全て着工済みで、軌道や電気、駅舎工事などに移行していることから、工事スケジュールを見通すことができるようになった。

 土木工事や駅舎整備は21年度中に終える見込みで、その後は走行試験や乗務員の訓練運転、国による完成検査が予定されている。

 青柳社長は福岡市の本社での定例会見で「時期が決まったのは非常にうれしい。地元と一体になって機運を高めるとともに、営業主体として準備をしっかり行っていきたい」と話した。

 一方で、長崎ルートの全線フル規格化を求める考えは「変わらない」と説明し、「(新幹線と在来線特急を乗り継ぐ武雄温泉駅での)対面乗り換えによる部分開業は、われわれの最終目標の道半ばの段階だと認識している」と強調した。その上で、国や佐賀県に新鳥栖-武雄温泉間の整備方式の決定に向けた議論を加速するように要望した。

 暫定開業に向けては新幹線区間と在来線区間の一体的なダイヤ改正が必要との認識も示した。(大橋諒)

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