唐津市と糸島市にまたがる脊振山系での風力発電計画に関する県環境影響評価審査会=県庁

 唐津市七山と福岡県糸島市にまたがる脊振山系で大和エネルギー(本社・大阪府)が計画している風力発電事業で、糸島市の市民団体が環境への影響を懸念し、計画の再考を求めている。同社は佐賀県庁で24日に開かれた県環境影響評価審査会で、両市などで説明会を開いて理解を求めていく考えを示した。

 計画は「DREAM Wind佐賀唐津風力発電事業(仮称)」で、発電機8~10基を設置、最大3万2千キロワットの出力を見込む。2024年に着工し、26年の運転開始を目指している。

 山頂付近の唐津市七山に発電機が設置される予定だが、隣接する糸島市民らの間で、工事による土砂災害を心配する声や、「鳥獣たちが里山に下りてくるかもしれない」といった懸念がSNSを中心に広がった。

 事業区域に両県の県立公園が含まれていることもあり、糸島市民らでつくる「唐津―糸島の山の未来を考える会」は計画の見直しを訴え、糸島市や同社に要望書などを提出している。薦田雄一代表(50)は「自然エネルギーを推進することは賛成」とした上で「もっと適切な場所があるのでは」と主張している。

 唐津市では同様の目立った動きはなく、市は具体的な場所や台数が未確定のためではないかとみている。

 審査会で委員から「地域住民にどう理解を求めるか」と問われた同社は、説明会を開く意向を示した。

 県は10月上旬までに知事意見案をまとめ、事業者と経済産業省に提出する。(中村健人、成富禎倫)

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