浮桟橋の補修や内部から水を抜く作業を行う作業員=唐津市鎮西町の名護屋港

桟橋の補修や内部から水を抜く作業を行う作業員たち=唐津市鎮西町の名護屋港

 唐津市鎮西町の名護屋港で、防波堤の役割を担う浮桟橋の沈下が進んでいる。老朽化に伴う工事を計画的に実施していたが、台風9、10号の影響で内部に想定以上の海水が入ったことが原因。管理する佐賀県唐津農林事務所は、当初予定していた工事を前倒し、補修を急いでいる。

 浮桟橋は1995年度に整備され、長さ約50メートル、幅は約4メートルあり、風よけの柵が設置されている。佐賀玄海漁協鎮西町支所や地元の漁業者らによると、港を風や波から守る役割があるという。

 唐津農林事務所によると、橋上にはマンホールが四つある。2年ほど前から、老朽化でマンホールの回りに隙間ができ、そこから海水が浮桟橋内部の空洞に入り込み、沈下の原因になっていた。浮桟橋の高さは水中部分も含めて約2・2メートルあり、通常は約60センチが海面から出ているが、最も沈下が進んだときで、足場が見えないほどだったという。

 昨年までに三つのマンホール周辺の工事を終え、残る一つは今年10月から補修する予定だった。しかし、今月初めに台風9、10号が相次いで接近し、想定を超える海水が内部に入り込んだため、浮桟橋の先端部分が沈んでいるのを事務所の職員が確認した。予定を前倒しして22日から、クレーンを使うなどして工事を実施している。

 同事務所は「補修工事は計画的に行っていた」としているが、名護屋港を利用する漁業者の男性(80)は「浮桟橋が完全に沈めば困る。もっと早く対処してほしかった」と話した。(中村健人)

名護屋港で浮桟橋が沈下(2020年9月23日)
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