国土交通省は18日、九州新幹線長崎ルートの佐賀県区間(新鳥栖―武雄温泉)について、着工に先立つ環境影響評価(アセスメント)の費用を2021年度予算概算要求に計上しない方針を固めた。アセスの進め方を巡り、佐賀県と調整がつかなかったため。年末の予算編成にかけて事態が進展すれば、追加で予算を確保したい考えだ。

 国交省は新幹線フル規格、線路を在来線規格で造るスーパー特急など、複数の整備方式に対応するアセスを提案。だが佐賀県は「多額の地元負担を強いるフル規格化を狙っている」として反対。山口祥義知事は17日、アセス実施は受け入れない考えを記者団に重ねて示した。

 国交省は今後も県と協議を継続する。アセスには2~3年かかり、初年度の経費は最小限で済む見通しのため、年末にかけてアセス実施の環境が整った場合は、整備新幹線全体の予算から必要な費用を捻出できるとみている。

 長崎ルートは博多(福岡市)―長崎を結ぶ143キロ。うち武雄温泉―長崎は22年度にフル規格で暫定開業し、武雄温泉駅で在来線特急に乗り換えるリレー方式により博多とつなぐ。与党は新鳥栖―武雄温泉の23年度末ごろの着工を目指していた。【共同】

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