九州新幹線長崎ルートなどを巡り、質疑応答があった佐賀県議会一般質問=県議会棟

 佐賀県議会は15日、2日目の一般質問があり、国土交通省が提案した九州新幹線長崎ルート新鳥栖-武雄温泉間の複数の整備方式に対応する環境影響評価(アセスメント)を巡り、複数の議員が山口祥義知事の見解をただした。山口知事は、新幹線協議で並行在来線の経営分離に同意した前知事の対応を引き合いに「地域を置き去りにした判断と同じ轍(てつ)は踏めない」と主張した。

 藤木卓一郎議員(自民)が「北陸新幹線とセットの財源議論から外れるのを危惧している。まずはアセスに同意すべきではないか」と問い掛けた。

 山口知事は、古川康前知事が2004年12月に並行在来線の経営分離に同意したのは、財源確保の議論に乗り遅れないことを優先した判断だったと言及した。3年後に佐賀、長崎両県とJR九州による3者合意で「上下分離方式」の採用が決まり、沿線市町の同意が不要になった経緯も念頭に「地域の思いを置き去りにした拙速な判断がその後の地域に光と影、分断を生んだ。こういうことは二度と行われるべきではない」と批判した。

 その上で、フル規格の財源確保を理由にアセスの受け入れを求める国交省と、前知事の判断を重ね「再び同じ轍を踏むのか。見切り発車をすべきではない」と強調した。

 冨田幸樹議員(自民)が国交省との関係が悪化する可能性を問うと「赤羽大臣とはエールを送り合う関係で、政治家として信頼している。もし官僚組織が大臣に、新幹線を念頭に佐賀県に不利益なことをほのめかすことがあれば、官僚の矜持(きょうじ)を失うに等しい」とけん制した。

 一般質問には古川裕紀(自民)、一ノ瀬裕子(佐賀讃花の会)、八谷克幸(自民)の3議員も登壇した。

 県議会は決算特別委員会も設置し、委員長に大場芳博議員(自民)、副委員長に八谷議員を選出した。(円田浩二)

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