防衛省が、2015年度から自衛隊に導入する方針の新型輸送機オスプレイを佐賀空港(佐賀市川副町)に配備する方向で検討していることが18日分かった。同省は武田良太副大臣を佐賀県に派遣し、22日に古川康知事と協議入りする。政府関係者が明らかにした。

 配備先の候補地が明らかになるのは初めて。武田氏は配備先の候補地として今後の調査に協力を要請する見通し。オスプレイをめぐっては、安全性に対する懸念が根強く、調整は難航する可能性が高い。

 政府関係者によると、佐賀県から自民党や防衛省に対し「空港を自衛隊に利用してもらえないか」との要請が非公式に寄せられていた。ただ、複数の県幹部は「そんなことはあり得ない」と強く否定している。県が配備を容認した場合には、自衛隊との共同使用にする方向で検討する。

 約2千メートルの滑走路を持つ佐賀空港は有明海に面し、田園に囲まれているため、自衛隊幹部は「危険物が少なく、オスプレイの運用には適している」と指摘している。

 古川知事は今年1月の記者会見で佐賀空港へのオスプレイ配備の可能性について「政府が真剣に考えた結果であれば、こちらも真剣に話は伺うことになる」と述べていた。その上で空港建設に際して1990年3月に県が地元漁協と結んだ公害防止協定書の中で「佐賀空港を自衛隊と共用する考えは持っていない」とする一文を念頭に、「空港を造った時の経緯とかいろいろあるので、ハードルは高いと思う」と答えていた。

■オスプレイとは

 ヘリコプターのような垂直離着陸と固定翼機並みの速度で長距離飛行ができる新型兵員輸送機。米軍は2012年10月から沖縄県の普天間飛行場に配備。開発段階から墜落事故が相次ぎ、安全性への懸念が指摘されている。沖縄では80デシベル(地下鉄の車内に相当)以上の騒音が常態化しているほか、建具のがたつきや不快感・圧迫感をもたらすとされる低周波音も測定されている。

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