オスプレイ検討委員会の前に開かれた県有明海漁協運営委員長・支所長会議=10日午後、佐賀市の県有明海漁協

 佐賀県有明海漁協は10日、佐賀空港への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画に関する検討委員会を開き、今後は防衛省による地権者への説明会を優先させることを決めた。漁協が組織として賛否を判断する前に、非組合員も含めた地権者の意思を確認することを認める方針転換となる。

 佐賀市の漁協本所で、西久保敏組合長の下、新体制で初めて開かれた検討委には全15支所の代表者らが出席した。非公開の会合後に会見した西久保組合長によると、委員からは「いくら漁協が計画への賛否を決めても、最終的には地権者がどう判断するか。地権者にしっかり説明してもらうのが先」という意見が大半を占めた。計画の賛否についての言及はなかったという。

 地権者説明会の開催時期は、近く始まるノリの漁期中は対応できないとし、早くても来年3月か4月になるとの見通しを示した。一方、地権者には漁業をやめた非組合員も多くいることから、漁期中の開催も容認するとした。説明会の方法や内容は事業主体の防衛省に委ねる。

 検討委では、地権者が多く在籍する南川副支所の田中浩人運営委員長を検討委の副会長に加えることも決めた。次回の検討委は漁期が終わる来春以降になるとの認識を示した。

 オスプレイ配備を巡っては、2018年8月に県が受け入れを表明した。漁協は、空港建設時に自衛隊との空港共用を否定する協定を県と結んでおり、県から変更を求められている。防衛省による漁協全支所への説明会が今年6月に終わったことを踏まえ、漁協内で協議を始めるとしていた。西久保組合長は「漁協で協定を見直すかどうかを判断する前に、地権者の意見を尊重しなければならないというのが支所代表者らの意見だ」と強調した。(宮里光、栗林賢)

県有明海漁協オスプレイ検討委員会(2020年9月10日)
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