撤去される舟一朝さん制作のオブジェ=伊万里市山代町の伊万里松浦病院

伊万里松浦病院の中庭にあったオブジェ

舟一朝さん

 伊万里市山代町の伊万里松浦病院に設置され、病院移転後の取り扱いが決まっていなかった造形作家、舟一朝さん(78)=佐賀市=のオブジェの大作を、吉野ヶ里町が購入することになった。作品の行く末を案じていた舟さんは「引き受け手が見つかってよかった」と胸をなで下ろしている。

 作品は病院の中庭にあり、直径20センチの筒状ステンレスが高さ4メートル、長さ10メートルにわたり虹のような弧を描いている。病院の依頼を受けて1982年に制作、費用は380万円だった。

 病院は10月末に長崎県松浦市に移転し、跡地には施設の一部を利用してサテライト診療所が設置される。残りの部分の取り扱いは未定だが、舟さんは思い入れの強い作品がどうなるか心配し、所有者の病院側と相談した上で引き取り手を探していた。2018年2月19日付の佐賀新聞に希望者を募る記事が掲載された。

 吉野ヶ里町は建設中の文化体育館の敷地に作品を設置する。舟さんとの間には、他の作品が吉野ケ里歴史公園の周辺などに設置されたり、子ども向けの絵画教室が30年にわたり開かれたりした縁があり、購入を決めた。移設にかかる費用を町が負担する。

 病院にあった作品は8月末に撤去され、今は倉庫で再び姿を見せる日を待っている。文化体育館は来年秋に開館予定。舟さんは「新天地でも地域の人に親しんでもらえれば、なおのことうれしいですね」と笑顔で語った。(青木宏文)

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