政府は、2015年度に自衛隊への導入を目指す米軍新型輸送機オスプレイの整備拠点を沖縄以外の複数の自衛隊飛行場などに建設するため、4月から候補地選定を本格化させる。日米共同使用とする方向で米側と調整している。整備拠点を本土に拡大することで、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備されたオスプレイの訓練場所の分散を加速させる狙いがある。

 日米両政府は13年10月3日の外交・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)で、沖縄でのオスプレイの駐機と訓練の時間を削減することで合意。安倍晋三首相は同12月25日、沖縄県の仲井真弘多(なかいまひろかず)知事に、基地負担軽減策として「オスプレイの訓練を、半分をめどに沖縄県外の複数の演習場で実施する」と明言した。

 整備拠点は1500メートル以上の滑走路を持つ自衛隊飛行場などが候補で、防衛省は14年度予算案に調査費200万円を盛り込んだ。木更津飛行場(千葉県)や築城飛行場(福岡県)、大村飛行場(長崎県)のほか佐賀空港も浮上している。

 また政府は、米海兵隊のような離島奪還作戦を担う「水陸機動団」を15年度にも陸上自衛隊に創設する。米軍のオスプレイを使った米海兵隊との共同訓練をグアムで実施し、沖縄での訓練時間を削減することも検討している。

 国内では既に、饗庭野演習場(滋賀県)での日米共同訓練や新田原飛行場(宮崎県)での航空祭に米軍のオスプレイが参加した。14年2~3月に新潟、群馬両県で展開する共同訓練や、14年10月の和歌山県主催の津波災害対策訓練にも投入される予定だ。

 防衛省は各自治体に防災訓練の機会に米軍のオスプレイを活用するよう打診する構えだが、思惑通り配備や訓練に理解が広がるかどうか見通せない。(共同)

■オスプレイ 米軍の新型主力兵員輸送機。ヘリコプターのような垂直離着陸と固定翼機並みの速度で長距離飛行ができる。開発段階から墜落事故が相次ぎ、安全性への懸念が指摘されている。米軍は2012年10月から沖縄県の普天間飛行場に配備。政府は基地負担軽減策として訓練の県外移転を進める。14~18年度の中期防衛力整備計画で自衛隊にも17機を導入すると明記した。

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