大型扇風機などを活用し、エアコンのない教室で授業を受ける子どもたち=24日、唐津市の箞木小学校

 佐賀県内で唯一、普通教室にエアコンが設置されていない小中学校がある唐津市。新型コロナウイルスの影響で夏休みが短縮され、厳しい暑さが続く中で新学期を迎えている。エアコンがある校長室に移動したり、大型扇風機を設置したり…。市は25日、来夏の全校のエアコン設置を打ち出したが、感染防止と暑さ対策の両立に向け、学校現場では例年以上に知恵を絞った対策に追われている。

 唐津市厳木町にある全校児童77人の箞木(うつぼぎ)小学校。統廃合が検討されており、教室のエアコンが未設置になっている学校の一つだ。

 短い夏休みが明けた24日、じりじりとした暑さが残る6年生の教室では、児童約20人がマスク姿で授業を受けていた。市が暑さ対策で配布した首に巻いて冷やすクールネックを使う児童はほとんどいない。「学校管理ではなく持ち帰っているので、使う子もいれば、そうでない子もいる」(学校関係者)のが実情だ。

 気象庁のまとめによると、唐津市では7月28日に日中の最高気温が30度を超えて以降、8月11日(28・3度)を除いて30度以上の日が続いている。25日には36・7度を記録し、過去10年で最も高くなった。

 エアコンのない教室では窓際に遮光ネットを付け、大型扇風機1台、窓の上部に4台の扇風機を回して暑さをしのいでいる。同校では、6月に各教室に置く大型扇風機6台と遮光ネットを育友会費で購入した。

 温湿度計も各階に付け、暑さには気を配っている。体調管理が難しい低学年には「給水タイム」を設けて担任が声を掛けるなど、より対策を取ってきた。

 パソコン室や図書室、校長室などにはエアコンがあり、学年ごとにローテーションで利用する。校長室には24日、5年生10人が教室で使う机を持ち込み、夏休みの宿題を提出した。「あー涼しい」。子どもたちは思わず声を上げた。

 市内では小中29校がエアコン未設置で、校区内にある公民館を使って授業を進めている学校もある。藤田郁夫校長は「今夏はかなり入念に猛暑に備えてきたが、少人数の学校だからできること。エアコンのある部屋も限られているので、大規模校だとなかなか難しいだろう」と話した。(横田千晶、小部亮介)

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