7月下旬に有明海沿岸道路の久保田―芦刈インターチェンジ(IC)間の路面で約70メートルのひび割れが見つかった問題で、佐賀県は20日、この区間の全面通行止めを9月中旬に解除すると発表した。大雨で水分を含んだ盛り土が重くなり、地中の杭(くい)ごと沈んだことが原因と説明し、有明海沿岸特有の軟弱地盤に起因する現象とみている。

 県道路課によると、ひび割れが確認されたのは下り線。ひびを境に外側が沈み、路面同士の高さのずれは最大8センチになった。盛り土の下には、セメントを地中で柱状に固めた杭が一定間隔で埋めてある。ボーリング調査では、杭自体に異常は確認されなかったが、一部が盛り土の重みで沈んでいた。道路課は「杭の下の軟弱層が他の箇所よりも厚く、沈下が進んだ」と説明する。

 復旧では、ひび割れ部分を含む長さ80メートルの盛り土を取り除き、土と軽石を混ぜた軽量のものと入れ替える工法をとる。軟弱地盤対策工法技術検討委員会の意見を踏まえて決めた。道路課は「通行止めの早期解除に向け、慎重に工事を進めたい。路面の変化を見逃さないよう、これからも観測を継続していく」と話した。

 有明海沿岸道路を巡っては2016年6月、芦刈南IC下り線出口の盛り土が大雨の影響で崩壊し、市道へ降りる路面が陥没した。杭自体が変形していたため、地盤改良をやり直す必要が生じるなどしたため、復旧に約2年半を要した。

 有明海沿岸道路は沿岸8市町をつなぐ延長55キロの自動車専用道路で、福岡県大牟田市を起点に佐賀市などを経由して鹿島市に至るルートで整備が進められている。佐賀市嘉瀬町から鹿島市までは佐賀県が事業主体。(円田浩二)

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