国民スポーツ大会の1年延期受け入れを表明し、記者の質問に答える山口祥義知事(左)=19日午前、佐賀県庁

 新型コロナウイルスの影響で、鹿児島県での年内開催を断念した国民体育大会を巡り、佐賀県の山口祥義知事は19日、臨時会見を開き、佐賀での開催が内定していた2023年を鹿児島国体とし、佐賀は1年延期して24年に開くことを受け入れると表明した。「選手や指導者を思うと、極めて重い苦渋の選択だが、延期の要請を受け入れたい」と述べた。 

 23年はスポーツ基本法に基づき国体の名称が「国民スポーツ大会」に変わる節目で、佐賀は最初の国スポ開催に強い思い入れを見せていた。日本スポーツ協会とスポーツ庁が開催延期に連動して名称変更も1年遅らせると確約したことに加え、23年大会で予定していた競技種目を24年も変更しないと決めたことで、山口知事は「最低条件がクリアされた」とした。

 開催延期に関し、県は地元の各競技団体と調整を進めてきた。少年競技で23年の地元開催に向けて準備してきた現在の中学3年生に対し、山口知事は「延期の決断で最も心が痛んだところ」と話し、「鹿児島と佐賀大会をいわば『双子の大会』と位置付け、新たな制度を創設してこれまで以上に強化支援をしていく」と明言した。

 鹿児島に対しては「佐賀の苦渋の思いが届いてほしい。23年には鹿児島県民総出で佐賀の選手にエールを送ってほしい」と呼び掛け、「幕末維新期に両藩が未来志向で時代を切り開いたように、国体から国スポへバトンをつなぎ、両県の若者がさまざまな分野で交流を重ね、輝かしい未来を築き上げることを期待している」と強調した。

 山口知事は「1年延期による影響はただならぬものがある」とし、国に財政支援を求める考えを示した。

 県が国スポに向けて整備している佐賀市のSAGAサンライズパークのアリーナは23年3月の完成を目指しているが、山口知事は整備スケジュールに変更はないとした上で「競技団体から『新施設で練習を積める』などプラスの意見もあり、プレ大会をどう組むかなど検討する」と話した。日本スポ協やスポーツ庁が今後、24年開催に内定していた滋賀県や後続の開催県と調整を進める。(栗林賢)

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