消費税増税にコロナ危機が追い打ちをかけ、戦後最悪のマイナス成長となった4~6月期の実質国内総生産(GDP)。佐賀県内の経済関係者からは「影響がほとんどの業種に及んでいるだけに非常に厳しい」との声が上がった。県民生活の基盤となる雇用や所得の悪化も懸念される。

 「緊急事態宣言で経済がストップしたことが数字に表れた」。企業への制度融資が続いた佐賀銀行は現状を冷静に見つめる。10万円の特別定額給付金に加えて外出自粛要請も解かれ、「個人消費に持ち直しの兆しは見られるが、全体では依然厳しい」とし、感染第2波の影響を注視する。

 九州経済調査協会(福岡市)の小栁真二研究主査は「想定以上のマイナス幅で、緊急事態宣言後の6月も戻りが弱い」と分析。福岡、佐賀は通勤圏でもあり、経済が一体的に動く部分もあるが、政府の観光支援事業に関しても「(移動を控えるべきか、積極的に使うかの)矛盾をはらみ、思い切り使える状況ではない」と指摘する。

 ただ、佐賀は他地域に比べて輸出やインバウンド(訪日外国人客)が地域経済に占める比率が低く、新型コロナによる悪化の幅も小さいとの声も。日本銀行佐賀事務所の蔵本雅史所長は、県内で製造業は底を打った感がある一方、サービス業などの非製造業は正念場が続くとみる。「さらに個人消費が悪くならないよう、雇用や所得が持ちこたえられるかが今後のポイントになる」と話す。(大橋諒、川﨑久美子)

このエントリーをはてなブックマークに追加