佐賀空港への自衛隊オスプレイ配備計画で、判断材料が不十分との認識を示した佐賀県有明海漁協の西久保敏組合長=佐賀市の漁協本所

 佐賀県有明海漁協の組合長に就任した西久保敏氏(63)が佐賀新聞社のインタビューに応じた。協力を求められている自衛隊輸送機オスプレイの佐賀空港配備計画については「もう少し、突っ込んだ話があっていい」と述べ、漁協として議論をするには、防衛省や県のこれまでの説明では、判断材料として不十分との認識を示した。

 西久保氏は通常総代会を受けた6月30日の理事会で組合長に選出された。就任から1カ月が経過したことを受け、オスプレイ問題や本業であるノリ漁、有明海の環境などについて、大隈知彦編集局長が尋ねた。

 オスプレイ配備計画を巡っては、九州防衛局による漁協15支所への説明が6月に終了した。山口祥義知事は、自衛隊の空港共用を禁止した公害防止協定の見直しに向け、漁協内での議論の加速を求めている。この点に関し西久保氏は「当初は漁協内で検討委員会を開く予定だったが、豪雨による有明海のごみ問題や、漁港に堆積した土砂の問題が発生し、この対応で手いっぱい」と説明した。

 一方で、漁協として「どちらかに決めたい」と、いずれ諾否の結論を出すとの意向を示した。漁協内で議論をするには今までよりも踏み込んだ説明が必要とし、具体例としてオスプレイが墜落した場合の補償や風評被害への対応などを挙げた。「生活の場である有明海を壊さないでほしいとの思いが強い」と、漁協の基本的な考えを強調した上で「どうするか、みんなで話し合って決める」と、組合員の意見を尊重して決める考えを改めて示した。

 スケジュールについては「重要な問題なので、そう簡単に結論は出せない」とし、当面の対応も「(ごみなどの)問題を解決しノリ漁に支障がないことが第一」と強調、9月に準備が始まるノリの漁期前の協議は難しいとした。(宮里光)

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