手元の様子をライブ配信しながら、作品を描き上げる冨永ボンドさん=多久市

作品が出来上がる様子が映し出されたインスタグラムの画面。配信中には、視聴者から次々にコメントが届く

黒く染めた木工用ボンドで作品を仕上げる

 木工用ボンドで絵を描く多久市の画家冨永ボンドさん(37)が、制作の様子を会員制交流サイト(SNS)で配信し、注目を集めている。インスタグラムのフォロワーは約4千件に上り、作品の注文も増えているという。新型コロナウイルスの影響で展示会の中止が続く中、オンラインでファン獲得につなげている。

 毎週金曜の午後8時から1時間、ライブ配信している。市内のアトリエで作品を解説したり、視聴者から寄せられる質問に答えたりして描き上げている。

 新型コロナの影響で、出展イベントは相次いで中止になった。アトリエに併設したバーの営業も一時停止したが、「新作をじっくりと考える時間に充てられた」と前向きに捉える。以前から街頭のイベントなどで制作の様子を公開し、ラジオ番組にも出演するなど幅広い活動を続けているため、「環境の変化に戸惑うことなく、新しいことに挑戦できている」と話す。

 配信中には多くのコメントが届き、視聴者の好みの色で作品を仕上げることもある。接着剤を使って「人とアートをつなぐ」という創作テーマを象徴するように、作品を通じて交流を深めている。

 9月1日から10月末まで、オンライン企画展「仮想のボンドアート」を開く。グーグルの「ストリートビュー」の技術を応用し、スマートフォンなどの画面を通してアトリエの見学ができる。(谷口大輔) 

インスタグラムで制作の様子をライブ配信する冨永ボンドさん(2020年8月6日)
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