「2円引き上げ」の答申を加藤博之佐賀労働局長(左)に手渡す佐賀地方最低賃金審議会の富田義典会長=佐賀市のメートプラザ佐賀

 佐賀地方最低賃金審議会(会長・富田義典佐賀大学名誉教授)は6日、佐賀県内の最低賃金を時給で2円引き上げ792円にするよう、加藤博之佐賀労働局長に答申した。答申通りに決まれば17年連続の引き上げとなるが、引き上げ幅は過去10年間で最低となった。

 国の審議会は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済環境の変化も踏まえ、11年ぶりに引き上げ額の目安を示さず、地方審に判断を委ねていた。

 審議会の専門部会では、引き上げ額について5回の論議を重ねた。富田会長らによると、労働者代表が「佐賀県の賃金は依然として最低水準。早期に800円台に乗せるためにも10円程度の引き上げを」と訴えたのに対し、経営者側は「新型コロナウイルスの影響が大きく、最低賃金の引き上げを議論できる環境にない」として現状維持を主張した。主張の隔たりは大きかったが、大分で2円、熊本で3円引き上げの答申が出たことなどを踏まえて妥結した。

 富田会長は「国の審議会が目安を出さなかったこともあり、非常に難しく、時間もかかった」と振り返った。

 佐賀労働局は21日まで異議申し立てを受け付ける。手続きが順調に進めば、新たな最低賃金は10月2日に適用される見通し。(川﨑久美子)

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