青木洋介教授

 新型コロナウイルスの感染確認が、佐賀県内でも続いている。現状や今後の対応の在り方について、感染症が専門の青木洋介佐賀大医学部教授に話を聞いた。(山本礼史)

 最初に県内で感染が拡大した4~5月と比べ、現在はPCR検査の件数が増えているため、陽性者が確認されることは多いが、重症者が増えている状況ではない。陽性を発見しないまま感染がどんどん広がれば、重症者が出てくる恐れがあり、現在は陽性者をしっかりと把握している状況とも言える。

 県内で重症者が出ていないのは、ウイルスの毒性が弱まったのではなく、症状が出にくい若い人を中心に感染が広がっていることの表れだろう。ここで止めなければ、重症化の可能性が高い高齢者の感染も増えてくる。若い人から高齢の人に感染させないことが重要になる。

 現時点では軽症者が多く、医療現場はなんとか病床を確保していると思うが、いつ足りなくなる状況に転じるかは分からず、楽観はできない。感染者がこのまま増え続けると、重症者が出たり、病床がひっ迫したりする確率も高まる。

 感染防止には行動の自己規制が求められる。「三密」の状態で不特定多数の人が行き交う環境は感染のリスクが高い。「今まで感染していないから大丈夫だろう」と思うのではなく、そのような場所に行かないようにするなど行動を自粛する必要がある。感染を止めるのに「ウルトラC」はなく、一人一人が予防に努める以外にはない。

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