佐賀県の災害派遣福祉チーム「佐賀DCAT」の研修会で、その役割について講演した名取直美氏=佐賀市の市文化会館

 看護師や介護福祉士らでつくる佐賀県の災害派遣福祉チーム「佐賀DCAT」の研修会が3日、佐賀市の市文化会館であった。富士通総研の名取直美氏が「福祉チームの役割」と題して講演し、住民と福祉事業所、自治体が一緒になって災害福祉に取り組むよう呼び掛けた。

 名取氏は、高齢化や核家族化が進む日本社会では、地域コミュニティーが弱体化しているため「災害の規模が大きくなくとも地域は大きなダメージを受ける」と訴えた。普段は自力で生活できている高齢者や障害者らが、避難によって体調を崩すなどの二次被害に陥る可能性を指摘した。

 その上で災害派遣チームがあれば、避難所に必要な人員をそろえたり、避難者の状況に応じて福祉避難所へ送ったりできると説明。「避難を最適化するには、地域全体で取り組む必要がある。災害が起きてから『やりましょう』はできない」と平時から備えるよう求めた。

 講演は、佐賀DCATに参加する県内の社会福祉施設の職員ら約180人が聴いた。鹿島市の事業所で働く介護支援専門員の原和行さん(43)は「災害が起きた時に自分がどう動けばいいのか分かった。要配慮者の不安を解消できるよう活動したい」と話した。(藤本拓希)

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