JBGエナジーが計画している液化天然ガスの火力発電所建設予定地=伊万里市山代町立岩

 伊万里市山代町浦ノ崎地区にある川南(かわなみ)造船所の跡地に、液化天然ガス(LNG)の火力発電事業を手掛けるJBGエナジー(東京都)が、出力約2万キロワットの発電所を建設する計画を進めていることが2日、分かった。海外から調達したLNGを貯蔵し、他の火力発電所に供給する事業も行う。早ければ2023年度からの商業運転開始を目指す。

 地元への説明によると、予定地は松浦鉄道浦ノ崎駅近くの伊万里湾岸3~4ヘクタール。太平洋戦争時に軍需工場だった川南造船所の跡地北側で、1955年に造船所が閉鎖された後は遊休地になっていた。跡地南側は、廃墟になっていた建物を市が2012年に解体、将来は公園として整備する構想がある。

 発電所では、LNGを気化した天然ガスを燃料として発電する。天然ガスは石炭や石油に比べて二酸化炭素や大気汚染の原因物質の排出量が少なく、世界各地で産出されるため安定した調達が可能という。

 JBGエナジーは17年に設立され、中小規模のLNG火力発電所を国内各地に設置する計画を進めている。浦ノ崎地区の発電所は海外から船で運び入れたLNGをいったん貯蔵し、他の火力発電所に輸送する中継点としての役割も担う。

 浦ノ崎地区は沿岸の水深が深く大型船が入ることができる良港だが、市内の他の地区と比べて港湾整備が遅れている。炭鉱の閉山後は人口流出と高齢化が進んでおり、若い人が働ける場を望む声が多い。

 発電所では約30人の雇用を予定している。建設工事やLNGの輸送業務でも地元雇用を生み出すことが見込まれている。

 JBGエナジーは7月下旬に地元住民への説明を始めたばかりで、計画への理解を求める活動を今後本格化させる。(青木宏文)

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