広島、長崎両市の市民団体「高校生平和大使派遣委員会」は29日、長崎市内で記者会見し、核兵器廃絶を求める署名を集めて国連機関に届ける23代目の「高校生平和大使」を発表した。今年は16都道府県から過去最多の28人を選出。佐賀県からは、鹿島高2年の川﨑花笑さん(16)が選ばれた。大使は「平和な世界を実現したい」と決意を語った。9月に広島市で結団式を予定している。

 例年は夏にスイスを訪れ、ジュネーブの国連欧州本部に署名を届けているが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大を受け派遣を断念した。

 被爆地からは修道高(広島市)2年の楠康生さん(16)や長崎県立長崎東高2年の鹿摩瑠花さん(16)ら男女計9人を選出。東日本大震災の被災地からは、福島県立福島東高2年の小野葵さん(17)や岩手県立釜石高2年の太田堅さん(16)ら計4人を選んだ。

 コロナ感染防止のため、この日は長崎選出の6人だけが記者会見。県立佐世保北高2年の中原葉さん(16)は「今年は活動が制限されるが、平和な世界を実現したいという思いは変わらない。できることを一生懸命やりたい」と述べた。

 派遣委によると、小論文や面接などの審査で選考し、一部はオンラインで行われた。例年全国から500人程度の応募があるが、感染リスクを避けるため選考会を敬遠した生徒がいたとみられ、今年はやや少なかったという。

 平和大使の国連派遣は1998年に開始。核廃絶を求める署名活動などを通じ世界に平和の実現を呼び掛ける。

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