除幕し、披露された県境案内板=福岡県大川市大野島長崎開

大野島と大詫間の県境「通り柴」の歴史を紹介する案内板=福岡県大川市大野島長崎開

 県境を挟んで隣り合う佐賀市川副町大詫間と福岡県大川市大野島の住民らでつくる「夢の島プロジェクト協議会」が29日、県境の案内板を筑後川と早津江川の堤防道路にそれぞれ設置した。江戸時代に二つの藩が領有権を争って境界を神様に決めてもらった歴史などを紹介しており、一つの島に二つの県民が住む全国唯一の島であることもアピールする。

 筑後川と早津江川に挟まれた中州の北側は柳川藩が開拓した男島(おしま)、南側が鍋島藩が領有権を示すほこらをつくった女島(めしま)と呼ばれ、当時は離れており、寛永年間(1624~1644年)に両藩が境界争いをした。両藩の神社の御幣(ごへい)を載せた柴しば(雑木)を両島の間に流し、そのルートを境界線に定めた。案内板では県境沿いの地名が「通り柴」となった歴史を紹介する。

 2地区は藩政時代の対立もあって良好な関係ではなかったが、有明海沿岸道路のインターチェンジ(IC)にアクセスする道路建設などの地域浮揚を目指して2019年に協議会が発足。年中行事やグラウンドゴルフへの参加、子どもやPTAの交流を進めている。

 案内板は金属製で縦0・9メートル、横1・5メートル。除幕式では協議会会長の古賀種文さん(大詫間まちづくり協議会副会長)が「立派な案内板ができて喜ばしい。両地区の交流を深めてPRに協力を」と呼び掛けた。副会長の江頭光郎さん(大野島区長会会長)は「案内板を協議会で守っていこう」とあいさつした。

 除幕式では両地区の住民、国や市の関係者ら約60人が参加した。

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