だ液によるがんリスク検査の共同研究について発表する(左から)今村一郎理事長、三浦伸一郎主任教授、末安伸之町長、野瀬大補循環器内科医長=三養基郡みやき町庁舎

 三養基郡みやき町は27日、福岡市の福岡大学や鳥栖市の今村病院と共同で、だ液による「がんリスク検査」に取り組むと発表した。町の特定健診などを受診する町民1千人を対象に9月から実施する計画で、検査の有用性を検証するとともに、特定健診の受診率アップにつなげる。

 検査は、山形県鶴岡市のバイオベンチャー「サリバテック」が開発した検査キット「サリバチェッカー」を使用する。だ液に含まれるがん細胞が出す代謝物質を調べることで、肺がんや膵(すい)がん、大腸がん、乳がん、口腔(こうくう)がんのリスクを把握できる。

 この手法による検査は全国880医療機関で実用化されており、県内でも5医療機関が実施している。通常は健康保険が適用されないため全額自己負担となり、2~3万円の検査費用がかかるが、みやき町では無料で受けることができる。

 検査を受けられるのは、特定健診とがん検診(大腸、肺、乳)を同時に受ける受診者。約3週間で検査結果が分かり、本人に送付される。だ液検査でがんリスクが高いと判定された場合、同時に受けたがん検診が陰性であっても、費用負担はなく今村病院で精密検査を受けることができる。

 検査は9~11月の特定健診で行う。集まったデータは福岡大医学部が分析し、2021年度末までにがんの診断率など研究結果を発表する。

 町庁舎での共同発表には末安伸之町長に加え、福岡大医学部心臓・血管内科学の三浦伸一郎主任教授、今村病院の今村一郎理事長、みやき町地域医療推進政策顧問を務める野瀬大補今村病院循環器内科医長が出席した。末安町長は「多くの人々の命と健康を守れるように町の取り組みが先駆けになれば」と期待した。三浦主任教授は「この研究をいかに発展させるかを考えながら、取り組みを進めたい」と意欲を見せた。

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