第2回「伝トーク!!」の収録でWeb有田陶器市をテーマに語り合った若手5人=有田町赤坂のヤマト陶磁器

 有田焼の窯元や商社らが産地の未来を語り合うトーク番組「伝トーク!!~令和2年有田場所」の収録が、有田町内各地で開かれている。窯業界を取り巻く環境が厳しくなり、さらにコロナ禍に見舞われる中、危機をどう乗り越えるかについて5人の若手が議論。内容は後日、地元ケーブルテレビで放送し、動画投稿サイト「ユーチューブ」でも配信する。

 同町や有田商工会議所などでつくる実行委員会(代表・原田元県陶磁器工業協同組合理事長)が企画。全4回で、第1回は低迷が続く有田焼の現状を踏まえ、県立九州陶磁文化館の鈴田由紀夫館長や十四代今泉今右衛門さんら4人が産地の今後に向け提言した。

 第2回からは、若手5人が登場。延期した陶器市の代わりにゴールデンウイークに開いた「Web有田陶器市」についての議論では、売上高約2億4500万円、客単価も約8千円と予想を上回る成果を上げたことや、今後の課題などを話し合った。

 有田焼卸団地青年部会の山口紘史(ひろふみ)会長(31)は「有田焼を知らない若い世代がSNSなどで見てくれ、有田焼への見方が変わった」。皓洋(こうよう)窯の前田洋介代表(44)は「伝統からモダンまで多様性が面白かったようだ」と分析した。

 親和伯父山の岩永真祐(しんすけ)常務(43)は「若い世代は気に入ったら、金額はあまり関係ないと感じた」とし、掘り出し物を求める実際の陶器市とは客層も売れ筋も違ったと説明。SNSも活用し以前からネット販売をする西富陶磁器の西山美春さん(41)は「購入の多い地域などが分かり、今後の販売にも役立った」と次の展開を見据え、今回得た貴重なデータを有効活用すべきと語った。

 第3回はコロナ禍がテーマ。徳幸窯の徳永弘幸社長(46)は「業務用の注文は、取り分ける大皿から小皿にシフトした」と紹介。一般食器は、洗い物が減るワンプレートの需要が増えたとの報告も。分業の有田焼は各工程の担い手が欠けないよう協力する必要があるとの認識を共有した。

 第4回は有田焼の未来を語る。収録内容は有田ケーブル・ネットワークで8月3日から週替わりで放送し、「ユーチューブ」は同10日から毎週月曜日に1回分ずつ公開を始める。

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