歴史に「たられば」は禁物だが、「もし今年、コロナが発生していなかったら」と考えてしまう。そうであれば、きょうから世界が熱狂する17日間が始まっていた。そう、本来ならきょう7月24日は2020東京五輪開幕日◆最初の東京五輪開幕日の1964年10月10日が66年に「体育の日」として祝日になり、2000年から10月第2月曜に変更。今年から初のカタカナ表記となる「スポーツの日」に名称が変わり、今年はきょうに移された。本来は7月第3月曜の「海の日」も23日に移動。土日と合わせて4連休とし、東京五輪の盛り上げや交通渋滞の緩和を狙った◆ただ、スポーツの日は暑い7月には不適だ。昔は部活動の練習中、水を飲むのは禁止だった。今では信じられないが、「腹痛になる」が理由。もっと早くあの頃の常識が改められていたら、夏の思い出も明るいものになっていたろう◆東京五輪は1年後に延期されたが、コロナを考えると楽観はできない。来年、無事に東京五輪を開催できたら、スポーツの日は翌年から10月に戻る。五輪は夏開催のままでいいのだろうか◆私たちは今、歴史の分岐点に立たされている気がする。コロナを機に、五輪の在り方も真剣に再考すべきだろう。「100年前、もっと熱心に考えてくれていたら」と22世紀の人たちに思わせないように。(義)

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