赤貝の着底を助けるバサラ立ての作業=塩田川河口沖

 旧知の鹿島市の中島衛さん(59)の紹介で、赤貝(サルボウ)養殖のためにバサラ(竹の先の部分)をノリ床に立てる作業を撮影した。

 正午すぎ、バサラを満載した谷口一宏さん(60)の貞宝丸は鹿島川河口を出て、十数分で漁場に到着した。水が深くて入れず、引いてきた小船からバサラを棒に引っ掛けて海底に突き刺す。親類も小船で来て2隻3人で作業をしていると、潮が引いて海に入って立てられるようになった。2人が入って奥さんが小船から渡すバサラの束を受け取り、次々に立てていく。2時間余りで約4千本を立てた。

 バサラは借りているノリ床に毎年立てる。梅雨時になると海中に浮遊する赤貝の幼生を付着させる。成長すると潟泥に落下して着底する。

 だが、今年は昨年の幼生が育っていないという。谷口さんは1回出てみたが、コンテナ1杯しか捕れず、今季は休漁したそうだ。「仲間たちも数日出たが、諦めたようで、昨年投資した十数万円さえ回収できない」と残念そうだった。(写真家 中尾勘悟(鹿島市))

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