佐賀県の肝がん対策について話す佐賀大学医学部附属病院肝疾患センターの高橋宏和センター長=佐賀市鍋島の同センター

 佐賀県の肝がん対策の中心を担う佐賀大学医学部附属病院肝疾患センターで4月からセンター長を努める高橋宏和教授に、これまでの取り組みと展望を聞いた。

 -佐賀県の肝がん死亡率が改善した。

 患者と接する中で感じるのは、肝炎治療がしっかりしているため臓器の状態がよく、がん治療がやりやすくなっているということ。以前は肝硬変などで弱ったところにがんが見つかり、手の施しようがない状況があった。今は肝臓が元気な人も多く、手術や抗がん剤治療などいろんな手法を選んでもらえるようになった。肝炎治療が肝がん治療にいい影響を与えている。

 -肝疾患センター長に就任して3カ月がすぎた。

 県内は啓発活動や検査、治療などのサイクルがいい状態で回っている。こうした取り組みを続けていくことをテーマにしている。

 一方で、従来の活動をやみくもに続けてもいけない。肝疾患の動向を分析し、必要な手だてを考えていくことが重要だ。県内は肝がんだけでなく、肝硬変で亡くなる人も多い。これからは幅広い肝疾患への対策が求められる。

 -今後の取り組みは。

 究極の目標として、肝疾患の根絶を目指している。そのためには肝炎ウイルス対策とは異なるアプローチも必要になる。飲酒しない人の脂肪肝が増えており、こうした傾向にも対応しないと、数値の改善は難しい。個人レベルでは「会いにいけるセンター長」として、肝疾患を気軽に相談できる環境づくりに努めたい。

このエントリーをはてなブックマークに追加