百人一首式論語カルタ。多久市のふるさと応援寄付の返礼品にもなっている(写真提供 公益財団法人孔子の里)

 「孔子の里」多久には、1697年に学問所が、1707年に聖廟が創建されて以来、儒学を尊ぶ気風が綿々と受け継がれてきました。「多久の雀は論語をさえずる」といわれ、子どもたちが論語を読んでいる声を雀になぞらえ、また雀のチュンチュンというさえずりも「忠義」の「忠」と言っているように聞こえていたのでしょう。それほど、儒学が庶民にも広まっていました。

 明治維新を経て、多久の儒学文化は有志の方々によって細々と守られてきました。しかし、子どもたちに多久の歴史と文化に触れてほしいとの思いから、多久市では平成5年に「論語いろはカルタ」が作られます。その教育効果に着目した市内小学校の先生方によって手作りの「百人一首式論語カルタ」が作られ、これがもとになって、平成13年に現在の「百人一首式論語かるた」が誕生しました。多久市の義務教育学校では、学校をあげて論語かるたに取り組み、子どもたちは楽しみながら論語を学んでいます。

 平成7年に始まった論語カルタ大会は昨年、25回を数え、毎回100人以上の参加者でにぎわっています。現在は熊本県宇城市でも多久の論語カルタを使用した論語カルタ大会が開催されており、論語の輪は広がり続けています。(志佐喜栄=多久市郷土資料館)

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