事故があった現場には風車や飲み物が手向けられている=唐津市の虹の松原

 当時小学5年の男児が亡くなる交通事故が起きた虹の松原内の県道。倒木の恐れのあるマツを伐採してきた一方で、長年松原に親しんできた市民からは伐採を望まない声もある。安全と景観保全の両立にどう取り組むのか、行政側の模索が続いている。

 虹の松原は国の特別名勝で、約100万本のクロマツが立ち並ぶ。景観の保全は国と唐津市、県道は佐賀県が管理する。県は事故後、車から毎日巡視を行っているが、今後は樹木医の巡視も検討しているという。唐津地区に強風注意報が出た場合、原則通行止めにしている。

 虹の松原のマツ伐採は、文化財保護法に基づいて市教育委員会の許可が必要になる。事故後に県は、幹が路肩にはみ出たり、倒木の恐れがあると判断したりした計42本を伐採した。

 現在は、樹木医から危険性を指摘された213本を経過観察している。県唐津土木事務所は「県は文化財保護と道路管理のどちらの立場でもある。残せるマツは残し、景観の保全と安全の両立を図る」としている。

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